韓国ソウルの繁華街イテウォンでの雑踏事故に関連して、明石歩道橋事故がたびたび取り上げられています。明石市長時代はご遺族や負傷者への対応に当たるとともに、原因究明と再発防止への数々の取り組みにも邁進してきました。
「大切な人を亡くした悲しみや怒りは決して消えたり慰められたりするものではなく、再発防止のためには徹底的に原因究明をして再発防止策を練り実施していくこと。事故の教訓を風化させないための伝承などの取り組みが大切。」これらはあらゆる分野における危機管理として重要な視点であります。
イテウォンの事故も契機として雑踏事故防止への取組を再点検すべきだと考えます。明石歩道橋事故から21年余り真摯に様々な取り組みをなされてきた県警当局のこれまでの取り組みの中身と再点検についてご所見を伺います。
答弁 警察本部長
明石歩道橋事故の発生から21年余りが経過しましたが、事故発生後、警察本部に雑踏警備対策室を設置し、雑踏警備の基本的事項をとりまとめた「雑踏警備の手引き」の作成、装備資機材の充実など様々な雑踏事故防止対策に取り
組んでおります。また、警察署や警察学校に雑踏警備対策室から警察官を派遣し、事故当時の写真パネルを用いるなどして伝承教養も行っています。「雑踏警備の手引き」の内容を元にして、ひとつひとつの行事ごとに、主催者側と事前打合せや合同の実地踏査を行い、必要な指導助言を行った上、警察も主催者と連携して雑踏警備を実施しています。
先般、韓国において発生した多数の死傷者を伴う雑踏事故を受け、改めて雑踏事故の恐ろしさと、雑踏警備を担う警察の責務を認識したところであり、今後も不断の努力と点検を重ね、雑踏事故防止対策に万全を期して参ります。