現在国においては、ICTとデータを戦略的に活用していく方策を示しています。 我が兵庫県においてもAI等を活用した先導的な取組を戦略的に行う必要があります。そのためには、産業、医療、福祉、教育などの各分野が個別に情報化に向き合っていくだけではなく、情報化という切り口で、一堂に会して共同で取り組んでいくことを模索する場づくりが求められると考えます。
今年4月に策定されたひょうご・データ利活用プランにおいても、ひょうご・データ利活用推進本部を設置し、全庁組織横断で、重点的に取り組むべき施策の調整をはじめ、県が課題、技術、データのニーズを集約する総合窓口を設置し、事業者や大学等のさまざまな主体の取組をファシリテートする仕組みづくりなど、総合的な取組の展開を期待されております。
これまでのICTに係る県の取組及びその課題を踏まえ、今後どのような戦略に基づき、データの利活用を図っていかれるのか、知事のご所見を伺います。
答弁 井戸俊三 知事
県では、2001年に策定しました、ひょうごIT戦略以来、⑴ 兵庫情報ハイウェイや世界初の県立大学シミュレーション学研究科等、基盤整備と人材育成 ⑵ 災害情報提供システムやスパコン京の産業利用など、生活や産業の情報化 ⑶ 行政手続の電子化や全国に先駆けた情報システムのサーバー攻撃対策など、行政の情報化を進めてまいりました。
先端ICTの導入とデータの集積、利活用により、新たな価値の創造や快適な生活スタイルへの変革を進めていく必要があることを踏まえ、本年4月に新規軸の政策立案や産業の高付加価値化などに重点を置いた、攻めのICT利活用を基本理念としたひょうご・データ利活用プランを策定しました。
具体的には ⑴ 未来を創る取組:全国初の高精度3次元地理空間データの利活用や自動運転バス・ドローンの実証実験等 ⑵ 地域の活力を高める:遠隔医療や遠隔事業、スマート農業の推進など、パフォーマンスの向上 ⑶ デジタル社会を支える基盤の強化:サイバー犯罪抑止や、消費者トラブルの解消 ⑷ スマート自治体を目指す:電子申請の拡大やAI、RPA、ロボット・プロセス・オートマチックスの導入、ペーパーレス会議など、デジタル行政の推進 等を掲げています。
また、庁内推進本部にプロジェクトチームを設置するほか、有識者、事業者等とともに取組をフォローアップして、先導的取組を市町間でも横展開するなど、県を挙げてICTとデータの利活用を促進してまいります。