(1) 県立明石公園の中にある旧明石市立図書館の除却と
用地の明石市から県への返還問題について
旧明石市立図書館は、昭和49年に開館し、その後設置許可が4回更新されましたが、令和5年3月31日に期限切れとなってから1年が経とうとしています。当該建物を利用した、あかしふるさと図書館も令和2年3月末に廃止されており、令和3年9月には廃墟となった建屋屋上でミイラ化した遺体が発見されるという事態も起こりました。県は令和5年3月31日までに土地の返還を求めました。しかし、泉前市長と齋藤知事、丸谷市長との間でコミュニケーションの齟齬があり、SNS上での誤った発信もありました。
この問題は早急な解決が求められ、地元の信頼関係にも影響を与えています。つきましては、県として今後どのように取り組もうとされているのか率直な思いをお伺いしたいと思います。
答弁 まちづくり部長
都市公園条例に基づき、明石市に設置管理を許可していた旧明石市立図書館は、期限内に原状回復や土地の返還が行われず、県は文書や面談により、数次にわたり働きかけてきたところです。
昨年、丸谷市長が来庁し、新施設の整備や撤去の検討を提案し、市としての考え方を示しました。県はこれを懸案解決に向けた一歩と受け止め、今後も市との連携を密にし、早期の解決に向け協力・支援を行ってまいります。
(2) 明石港東外港地区の再開発事業について
平成11年頃からの地域課題として注目されていた旧砂利揚場の廃止は、井戸前知事らの努力により20年以上の歳月を経て実現し、明石港の魅力向上と新たな憩いの場への期待が高まっています。明石港東外港地区再開発計画では、有識者や地元代表による議論を経て、賑わい空間や親水広場、宿泊施設など多彩な施設が提案され、明石市民だけでなく多くの県民も明石を訪れる際に楽しめる空間が誕生することが期待されます。
計画の具体化に向け、サウンディング型市場調査も行われておりますが、計画の進捗状況や隣接地である明石市役所新庁舎整備計画との連携など、今後の方針をお伺いいたします。
答弁 斎藤元彦 知事
明石港東外港地区の再開発計画は、明石市との連携を通じて賑わいの創出を目指し、隣接する市役所や海に面する展望広場と一体利用できるよう取り組む考えです。砂利揚場廃止に伴い、再開発計画策定や民間開発者のニーズ把握のためサウンディング調査を計3回実施していますが、コロナ禍による投資意欲低下や市役所建て替え計画などの影響も考慮する必要があります。
現在は事務レベルの協議が進行中であり、市の考えや建て替え計画の進捗状況を注視しながら、再開発の早期実現に向けた県市連携に取り組んでまいります。