昨年のリオデジャネイロ・パラリンピックでは、多くの兵庫県在住・出身の選手が活躍しました。私の地元明石市の関係選手では、車いすテニスで上地結衣選手がシングルスで日本女子初となる銅メダルに輝き、車いす卓球では、日本選手団最年長の別所キミヱ選手がシングルス5位という見事な成績を残し、国民に大きな感動を与えてくれました。
広範な障害者の皆さんに、スポーツや芸術文化活動が広まればと、心から願っています。
単純に楽しみを得るだけでも大きな成果ですし、さらにスポーツや芸術文化活動を通して、他者との比較ではなく、自分自身がこれまでできなかった技術などを習得したり、自己記録を向上させていったりすることなどにより、感激や達成感が得られると考えるからです。
スポーツや芸術文化は、他者との交流ツールともなり、多くの人々との新たな心の交流を呼び起こします。さらに、その活動は、障害者本人に限らず、ご家族や支えとなる周りの方々にとっても喜びや楽しみとなり、希望を生み出していくはずです。
各種団体に対しても県が意識啓発を行い、身近な地域で障害者がスポーツや芸術文化活動に参加できるよう、普及活動を支援するような取組があってもよいと考えます。
障害者スポーツ・芸術文化活動への支援について、当局のご所見をお伺いします。
答弁 井戸敏三 知事
現在、兵庫パラリンピック陸上競技協会など33団体が県下で活動を展開しています。
また、障害者が身近な地域で気軽にスポーツに参加できるようにするため、各地域のスポーツクラブ21の活動において障害者スポーツの普及にも取り組んでいただいております。
二つに、16の特別支援学校を地域推進拠点として整備して、体育館やグラウンドを開放しております。三つに、本年2月には県民みんなで障害者スポーツを支える仕組みとして、アシックスなどの50の企業・大学等と障害者スポーツ応援協定を結ばせていただきました。芸術文化活動への支援につきましては、障害者芸術の発表機会の拡大を図ってまいります。また、これまでに県音楽療法士会など68の芸術文化団体・サークルに楽器購入など、基盤整備の支援も行ってきておりますが、今年度はそれを活用したイベント開催への助成も行うなど、障害者の芸術文化の普及・拠点づくりにも努めています。