産業連関表を活用した政策の高度化について(第374回令和8年2月定例会一般質問②)

 観光振興や企業誘致、公共投資、補助金事業などは地域経済に影響を与えるものの、その波及効果や雇用・所得への寄与は十分に検証されていないのが現状です。政策判断を感覚ではなく定量的に行うためには、産業連関表の活用が重要です。一部自治体では活用が進む一方、整備や活用状況には差があり、共通基盤としての位置付けが課題です。県は令和2年兵庫県産業連関表の公表や分析ワークシートの提供により活用を後押ししており、実務的に評価できますが、政策現場である市町単位での活用強化が求められます。

 そのためには、まず市町の整備・活用状況を把握し、支援対象を明確化することが必要です。次に、観光、企業誘致、公共工事、補助金など主要分野ごとに標準的な分析モデルを整備し、横展開を図るべきです。また、専門人材の不足を踏まえ、研修や相談体制、分析支援チームの派遣、大学連携などによる伴走支援が重要です。さらに、分析結果を予算配分や事業見直しに結び付け、実効性ある意思決定につなげる必要があります。加えて、阪神間や播磨など圏域ごとの産業構造の違いを踏まえ、圏域別推計や簡易ツールを整備することで、より具体的な政策効果の把握が可能となります。

 そこで、産業連関表を活用した政策の高度化を進めるため、県内市町での活用支援や、県の政策評価への活用をどのように進めていくのか、当局のお考えをお伺いします。

答弁 企画部長

 産業連関表は、施策の経済波及効果を定量的に把握し、県と市町が共通の視点で政策効果を検討する基盤と認識しています。市町での活用促進のため、兵庫県立大学ソーシャルデータサイエンス研究所と連携し、県内市町ごとの分析ワークシートを作成しました。これにより相談体制の構築やセミナーを通じた活用事例の紹介等きめ細やかな市町支援を実施しています。県でも観光キャンペーンや神戸マラソン、企業立地や公共投資、万博関連事業などで活用しています。圏域別の分析ツールの作成は一部にとどまるため、今後整備を進め、県と市町が一体となり客観的な政策立案に繋げられるよう、産業連関表の活用を広げてまいります。